競馬で「どうしてこの馬が勝ったの?」「1番人気が5着以内にも入っていないの?」と思うレースがあると思います。それは、その馬が**どんな走り方をするのか(脚質)**を知ることで、本当の力を見抜くことができます。
同じ距離・同じコースでも、逃げる馬と追い込む馬ではまったく戦い方が変わります。
たとえば、前半から飛ばして押し切る「逃げ馬」が有利な展開もあれば、最後の直線で一気に差してくる「差し馬」が輝く展開もあるのです。
つまり、脚質=その馬の走りの型。
これを知ることは、展開や距離適性を理解するための“入口”であり、競馬予想の基礎中の基礎になります。
距離適性については、別記事で詳しく解説しています。
距離と脚質をセットで考えると、予想の精度が一気に上がります。
脚質の基本はこの4つ
- 逃げ … スタートから先頭に立ち、そのまま押し切るタイプ
- 先行 … 2〜5番手で脚を溜め、直線で抜け出すタイプ
- 差し … 中団から脚を温存し、直線で一気に伸びるタイプ
- 追込 … 後方から末脚勝負にかけるタイプ

まずはこの4つの型を覚えておけば大丈夫!
どの脚質の馬が有利になりそうか考えるだけで、予想の楽しさが倍増しますよ😊
① 脚質の基本4タイプ
脚質は大きく分けてこの4つです。
◆ 1. 逃げ
スタートから先頭に立ち、マイペースで押し切るタイプ。
序盤から自分のリズムで走れるので、展開がハマると一気にゴールまで駆け抜けます。短距離戦やスローな流れで特に有利。
- 有利:短距離、前残り馬場、逃げ馬が少ないとき
- 不利:ハイペースの消耗戦、逃げ馬が多いとき
- 初心者の注目ポイント:馬柱の通過順位で「①」や「②」が多ければ逃げ傾向

逃げ馬はハマれば強い!
でも“競り合う相手”が多いと苦しくなるんですよ😊
◆ 2. 先行
2〜5番手につけて直線で抜け出すタイプ。
スピードとスタミナのバランスが必要で、安定感がある脚質。展開に左右されにくい分、堅実に走る馬が多いです。
- 有利:中距離、平均ペース、馬場がフラットなとき
- 不利:直線が長いコースでの瞬発力勝負
- 初心者の注目ポイント:馬柱の通過順位が「③〜⑤」付近で安定

先行タイプは“堅実さ”が売り。
安定感があるから、複勝狙いにはピッタリです✨
◆ 3. 差し
中団で脚を溜め、直線で一気に伸びるタイプ。
前が速い流れになったときや、直線が長いコースで威力を発揮します。展開に左右されやすいのが弱点。
- 有利:ハイペース、直線の長いコース、外差し馬場
- 不利:スローペース、前が止まらない展開
- 初心者の注目ポイント:馬柱の通過順位が「⑥〜⑨」くらいが多い

差し馬は“展開待ち”。
前が飛ばしてくれれば一気に台頭しますよ👌
◆ 4. 追込
最後方から末脚一本にかけるタイプ。
爆発力はあるものの、届くかどうかは展開次第。ハマれば派手に差し切りますが、凡走も多いハイリスク・ハイリターン型。
- 有利:超ハイペース、バテ合い、外差しが決まる馬場
- 不利:スロー、インが有利な馬場
- 初心者の注目ポイント:馬柱の通過順位が「⑩以降」が目立つ

追込馬はロマン枠!
ド派手に決まると気持ちいいけど、基本は展開頼みなんです😊
② 脚質ごとの有利・不利(展開・距離・馬場の関係)
基本ルール
・競馬は 前に行ける馬(逃げ・先行)が有利。
・差し・追込は「展開や馬場の助け」が必要。
◆ 逃げ馬の有利・不利
逃げ馬は「展開の読み」がすべて。前半をマイペースで進めれば粘り込みますが、競り合う相手が多いと一気に失速します。
- 有利になる条件
• 逃げ馬が少なくスローで流れやすい
• 短距離戦や小回りコース
• 前残りの馬場傾向 - 不利になる条件
• 逃げ馬が多くハイペース必至
• 直線が長く瞬発力勝負になるコース
• 差し・追込が決まりやすい外差し馬場

“逃げ馬が何頭いるか”を数えるだけで予想の見方が変わりますよ😊
◆ 先行馬の有利・不利
先行馬は基本的に安定型。極端な展開にならない限り、大きく崩れにくいのが特徴です。
- 有利になる条件
• 平均ペースで流れる中距離戦
• 馬場がフラット(内外の差が小さい)
• 直線が極端に長くないコース - 不利になる条件
• スローからの瞬発力勝負(決め手不足が露呈)
• 長い直線コースで差し馬が勢いを増すとき
• 逃げ馬が強く、早めに仕掛けざるを得ない展開

先行馬は“安心の複勝候補”。
でも、直線が長い東京競馬場では差し馬に注意です✨
◆ 差し馬の有利・不利
差し馬は展開と馬場の影響を強く受ける脚質。流れが速くなれば一気に浮上してきます。
- 有利になる条件
• 前半からハイペースで前がバテる展開
• 東京や新潟など直線が長いコース
• 外差しが決まりやすい馬場 - 不利になる条件
• スローペースで逃げ・先行馬が楽をする展開
• 小回りコースで直線が短いとき
• 内が有利で外に出せない馬場

差し馬を狙うなら“前半600mのタイム”に注目!
速ければ速いほどチャンス拡大です👌
◆ 追込馬の有利・不利
追込馬は極端に展開頼みですが、条件が揃えばド派手に決まります。逆に揃わなければ全く届きません。
- 有利になる条件
• 超ハイペースで逃げ先行が総崩れ
• 直線が長く広いコース
• 外差しがバンバン決まる馬場 - 不利になる条件
• スローペースで前が楽をする展開
• 小回りコースや直線が短い舞台
• インが有利で外に回すと届かない馬場

追込馬を買うときは“届く舞台かどうか”を冷静に判断してくださいね😊
③ 脚質と展開予想の結びつけ方
脚質を知っただけでは不十分で、**「そのレースがどんな展開になるか」**を読むことが重要です。展開とは、レース全体の流れ(ペース・先頭争い・直線の勝負どころなど)のこと。脚質と展開を組み合わせて考えることで、馬券に活かせる具体的なイメージができます。◆ 逃げ馬が少ない=スロー濃厚
◆ 逃げ馬が少ない=スロー濃厚
逃げ馬が1頭、または2頭だけならマイペースの可能性が高く、逃げ・先行が圧倒的に有利。
- 狙い目:前に行ける馬
- 注意点:差し・追込は届きにくい

新聞で“逃げそうな馬”を探すと展開予想が楽になりますよ😊
◆ 逃げ馬が多い=ハイペース必至
3頭以上が逃げ候補だと前半から飛ばす展開に。前が潰れるリスク大で、差し・追込の出番が増えます。
- 狙い目:差し・追込馬
- 注意点:前に行く馬は残りにくい

逃げ馬が多い=差し馬チャンス!って覚えておくと分かりやすいです✨
◆ ペース読みは距離とリンクする
短距離戦(1200〜1400m)は自然と速い流れになりやすく、差し・追込に展開が向くことも多いです。逆に長距離戦(2400m以上)はスローになりやすく、逃げ・先行が粘り込みやすい傾向。
- 短距離:ハイペース → 差し馬台頭
- 中距離:平均ペース → 先行馬が安定
- 長距離:スローペース → 逃げ・先行有利

距離と展開はセットで考えると予想がグッと楽になります👌
◆ 馬場傾向との組み合わせ
展開だけでなく、当日の馬場も重要。前残り馬場なら差し馬でも苦戦、逆に外差し馬場なら逃げ馬でも止まる可能性大。
- 前残り馬場:逃げ・先行を強調
- 外差し馬場:差し・追込を強調

“今日は前が止まらない日”とか、“差しが決まりやすい日”を意識すると馬券の精度が上がりますよ😊
- 逃げ馬の数でペース予想
- 距離と展開はリンクする
- 当日の馬場と合わせて考える
この3つを意識すれば、脚質と展開予想が自然に結びつきます。
④ 初心者でもできる展開予想の練習方法
展開予想というと「難しそう…」と思われがちですが、初心者でも 馬柱をちょっと工夫して見るだけ で、簡単に練習ができます。ポイントは「逃げそうな馬を探すこと」と「全体のペースを想像すること」です。
◆ ステップ1:通過順位をチェック
馬柱に書いてある「通過順位」を確認しましょう。
例)「1-1-1-1」なら逃げ、「3-3-3-2」なら先行、「8-8-9-7」なら差し。
- ①や②が多い → 逃げ・先行タイプ
- ⑦以降が多い → 差し・追込タイプ

“今日は前が止まらない日”とか、“差しが決まりやすい日”を意識すると馬券の精度が上がりますよ😊
◆ ステップ2:逃げ馬の数を数える
逃げ馬候補が1〜2頭ならスロー濃厚、3頭以上ならハイペースの可能性大。
- 少ない → 逃げ・先行有利
- 多い → 差し・追込有利

逃げ馬の数を数えるだけで“展開予想”ができちゃいます✨
◆ ステップ3:距離と馬場を合わせて考える
短距離は自然と速くなり、長距離は落ち着きやすい。そこに馬場傾向をプラスすればさらに精度アップ。
- 短距離+逃げ馬多い → 差し・追込に注意
- 長距離+逃げ馬少ない → 逃げ・先行が有利
- 前残り馬場 → 前の馬を重視
- 外差し馬場 → 差し・追込を重視

展開予想は“足し算”。逃げ馬の数+距離+馬場を組み合わせれば完成です👌
初心者でもできる展開予想の練習は…
- 通過順位で脚質を把握
- 逃げ馬の数を数える
- 距離と馬場を足し算
この3ステップで、展開を読む力が自然と身につきます。
⑤ 脚質と展開を予想に活かすコツ(馬券戦略)
脚質や展開を読めるようになったら、次は馬券にどう活かすかです。ここでは初心者でもすぐ使える3つのコツをご紹介します。
◆ コツ1:前有利なら「複勝・ワイドで堅実に」
逃げ・先行が有利な展開では、前に行ける馬を中心に狙うと安定感があります。特に複勝やワイドならリスクを抑えつつリターンを取りやすいです。
- 狙い目:逃げ・先行馬の複勝/ワイド
- メリット:的中率が高い
- デメリット:配当は低め

“今日は前が止まらないな”と思ったら、素直に前の馬を買うのがコツですよ😊
◆ コツ2:差し・追込有利なら「穴馬を狙う」
差しや追込が決まりやすい流れなら、人気薄でも一発を狙えます。特に逃げ馬が多いときや馬場が外差し傾向のときは狙い目です。
- 狙い目:差し・追込の人気薄を絡めた馬券
- メリット:的中すれば高配当
- デメリット:ハマらないと大外れ

“差しが届く日”は穴狙いのチャンス!思い切って人気薄に手を出してみましょう✨
◆ コツ3:展開を決め打ちする
「逃げ馬が少ないからスロー濃厚」など、自分の展開読みを決めたら、それに合った脚質だけを買うのも戦略のひとつです。
- スロー → 逃げ・先行重視
- ハイペース → 差し・追込重視

予想に“芯”を作ると迷いが減ります。
外れても“なぜ外れたか”が分かるので、次に活かせますよ👌
- 前有利の日=逃げ・先行から堅実に
- 差し・追込有利の日=穴馬を積極的に
- 展開を決め打ち=予想のブレを減らす
脚質と展開を馬券に落とし込むことで、予想が「理屈」から「戦略」へと進化します。
⑥ まとめ
競馬予想で大切なのは、馬の力をそのまま信じるのではなく、**「その馬の脚質が今の展開や馬場に合うか」**を見抜くことです。
- 基本ルール:前に行ける馬(逃げ・先行)が有利
- 差し・追込は展開や馬場がハマったときに浮上
- 展開は「逃げ馬の数 × 距離 × 馬場」でシンプルに読む
- 馬券では、前有利の日は堅実に、差し有利の日は穴を狙う
初心者の方でも「馬柱を見て逃げ馬を数える」だけで、展開予想の第一歩が踏み出せます。

脚質と展開を知ると、予想が“ただの勘”から“根拠のある判断”に変わります。
ここを意識するだけで的中率も楽しさもアップしますよ😊
脚質と展開が分かるようになると、「どの馬を消すか」が明確になります。
次は、脚質や展開と深く関係する「コースの特徴」について解説していきます。
